[P-2-149] DTT法の標準化を目的とした脳神経線維のFA値と年齢に関する検討
【背景・目的】Diffusion Tensor Tractography(DTT)法は、拡散異方性から白質線維の走行を3次元立体表示して神経描出する手法である。DTT法では描出するための閾値として用いるFractional Anisotropy値(stopping FA)を下げることで描出できる神経線維は増えるが、間違った走行の神経線維も描出してしまうことがある。stopping FAはDTTを描出する人の経験や主観に依存しているが、これには個人差が生じてしまい、信憑性が低下する可能性が指摘されている。FA値は年齢により変化することがSimonW.Davisaらの研究より知られている。本研究では、DTT法によって描出された神経線維をROIとした時のFA値と年齢との関係を解析することにより、DTT法におけるstopping FAの検討を行った。
【使用機器】1.5T MRI(Signa HDe:GE healthcare Japan),プログラム開発環境:IDL5.5(ITTVIS),SPM8(University College London),MRIcro(Dr.Chris Rorden),Image J(Broken Symmety Software)
【方法】撮像は、T1WI(3D-FastSPGR,TR/TE:400/54ms,matrix:256×256,FOV:256mm,slice tickness:2.0mm),DWI(TR/TE:9000/127.9ms,matrix:128×128,FOV:256mm,slice tickness:4.0mm,b-value:1000s/mm2)の条件で行った。 T1WIとDWIの歪み補正、位置合わせ等の画像処理をMATLAB7.1(SPM8)で行い、IDLをベースに研究室で独自に開発したソフトウェアを用いてDTTを作成した。DTTによって得られた神経線維をROIとして、MRIcroを用いてFA値を測定した。
【結果】DTT法により描出された神経線維のFA値と年齢との間には線維ごとに差はあるものの、相関が得られた。年齢の増加とともにFAは減少したが、減少率は一定ではない。
【考察】DTT法により描出された神経線維のFA値と年齢との間に一定の相関が見られたので、各線維、年齢ごとにstopping FAの基準を作ることによってDTTの信頼性を向上することが出来る可能性があると考える。
【使用機器】1.5T MRI(Signa HDe:GE healthcare Japan),プログラム開発環境:IDL5.5(ITTVIS),SPM8(University College London),MRIcro(Dr.Chris Rorden),Image J(Broken Symmety Software)
【方法】撮像は、T1WI(3D-FastSPGR,TR/TE:400/54ms,matrix:256×256,FOV:256mm,slice tickness:2.0mm),DWI(TR/TE:9000/127.9ms,matrix:128×128,FOV:256mm,slice tickness:4.0mm,b-value:1000s/mm2)の条件で行った。 T1WIとDWIの歪み補正、位置合わせ等の画像処理をMATLAB7.1(SPM8)で行い、IDLをベースに研究室で独自に開発したソフトウェアを用いてDTTを作成した。DTTによって得られた神経線維をROIとして、MRIcroを用いてFA値を測定した。
【結果】DTT法により描出された神経線維のFA値と年齢との間には線維ごとに差はあるものの、相関が得られた。年齢の増加とともにFAは減少したが、減少率は一定ではない。
【考察】DTT法により描出された神経線維のFA値と年齢との間に一定の相関が見られたので、各線維、年齢ごとにstopping FAの基準を作ることによってDTTの信頼性を向上することが出来る可能性があると考える。