第42回日本磁気共鳴医学会大会

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ポスター

マイクロイメージ・基礎

マイクロイメージ・基礎

Sat. Sep 20, 2014 9:30 AM - 10:12 AM ポスター会場 (5F ロビー)

座長:服部峰之(産業技術総合研究所 電子光技術研究部門光センシンググループ)

[P-3-212] Body Array Coilを用いたDiffusion Tensor Imageの基礎的検討

園田優, 小泉百未, 永友秀樹 (聖隷福祉事業団聖隷佐倉市民病院 放射線科)

【目的】
我々は梨状筋症候群に対する坐骨神経の狭窄をKinematic MRIにて描出し,その形状の変化を計測し診断を行ってきた.今回,3.0T装置(GE社製Discovery750w)の導入によりDiffusion Tensor Image(以下,DTI)の撮像が可能になり,坐骨神経の狭窄などをFractional Anisotropy(以下,FA値)で捉えることが可能かどうか検討を試みた.しかし,過去の検討では画像のSNを向上のため,Head Array Coilなどの感度の高いCoilの検討が多かった.そこでBody Array Coilを用いたときの撮像条件に対する画像とFA値の変化について検討を行ったので報告する.
【方法】
自作ファントムを用いて,撮像条件をTR(4,000~16,000msec),印加軸数(6~36),Matrix(64~256),加算回数(1~5),Slice Thickness(1~8mm),Slice Gap(0~100%),Phase FOV(0.5~1.0),Asset Factor(off,1~3)と変化させ5回連続撮像を行った.装置内蔵の画像解析ソフトFunctoolを用いて,FA値のFunctional Mapを作成した.作成したFunctional Map の信号値(以下,FA信号)の変化を求め撮像条件に対するFA信号の変化とバックグランドのS.Dの変化を計測した.
【結果】
TRを大きくすることによりFA信号並びにS.Dは低下し,TR10,000msecを超えると安定した.
印加軸数は12軸を超えるとFA信号は安定した.印加軸数を増加することでS.Dは低下した.
Matrixは128×128以下にすることでFA信号は低下した.S.DはMatrixを増やすことで増加した.
加算回数を増やすことでFA信号は増加し,S.Dは低下した.
Slice Thicknessが6mmを超えるとFA信号は一定になった.しかし,S.DはSlice Thicknessと反比例の関係になった.
Slice Gapによる変化は無かった.
Phase FOVを大きくすることでFA信号,S.D共に低下した.
Asset を使用することでFA信号,S.D共に安定したが,Asset factorを3にするとS.Dが増加した.
【考察】
良好なDTIを得るためには画像の歪の抑制とS.Dの向上が不可欠で,Functional MapのS.Dを250以下になるように撮像条件を考慮する必要があると考えられる.