13:10 〜 13:40
[CD-09] 整形外科領域での痛みに対する認知的介入- メタラーニングを考慮して -
運動器疾患患者の多くは痛みへの対応に悩まれている.この際,セラピストは痛みの要因が,末梢性のものか?それとも,中枢性のものか?もしくは双方が関与しているのか?という観点で観察を行い,痛みへの対応を教育していく.
一般的に痛みが生じるメカニズムとして,組織に傷ができると,炎症し,組織回復のプロセスが必ず生じ,末梢からの行動抑制のサインとして痛みが生じる.このプロセスが適切に遂行されれば大きな問題はないが,情動の関与や行動の変容が大きく残り,組織回復との間に差が生じると痛みのコントロールが不良となる.このように,いわゆる慢性疼痛化が生じると急性疼痛とは全く異なる機序による痛みが生じる.その他にも,逃避反射や元々の姿勢・動作などで,組織回復を遅延させてしまう患者も多く経験する.
このように痛みは,組織的な問題とともに,さまざまな要因により引き起こされる.その要因を認知過程の,どの情報をどこに向け,どのような変化が生じ,痛みがコントロールできたかを学習する過程にメタラーニングという視点が有用であると思われ,整形外科分野で認知神経リハビリテーションを有効活用できる要素と考えられる.
今回,①受傷初期の疼痛によるスパズムが原因で可動域制限を生じた症例,②受傷後の可動域訓練により膝を動かすことに恐怖感があり痛みと可動域制限を生じた症例,③長期にわたり膝関節に痛みがあるアスリートの痛みの原因がメカニカルストレスであった症例,の全て膝関節疾患であるが異なる病態の3症例に対しどのように認知的過程を活用して介入し,痛みへの対応を図ったかを提示する.
一般的に痛みが生じるメカニズムとして,組織に傷ができると,炎症し,組織回復のプロセスが必ず生じ,末梢からの行動抑制のサインとして痛みが生じる.このプロセスが適切に遂行されれば大きな問題はないが,情動の関与や行動の変容が大きく残り,組織回復との間に差が生じると痛みのコントロールが不良となる.このように,いわゆる慢性疼痛化が生じると急性疼痛とは全く異なる機序による痛みが生じる.その他にも,逃避反射や元々の姿勢・動作などで,組織回復を遅延させてしまう患者も多く経験する.
このように痛みは,組織的な問題とともに,さまざまな要因により引き起こされる.その要因を認知過程の,どの情報をどこに向け,どのような変化が生じ,痛みがコントロールできたかを学習する過程にメタラーニングという視点が有用であると思われ,整形外科分野で認知神経リハビリテーションを有効活用できる要素と考えられる.
今回,①受傷初期の疼痛によるスパズムが原因で可動域制限を生じた症例,②受傷後の可動域訓練により膝を動かすことに恐怖感があり痛みと可動域制限を生じた症例,③長期にわたり膝関節に痛みがあるアスリートの痛みの原因がメカニカルストレスであった症例,の全て膝関節疾患であるが異なる病態の3症例に対しどのように認知的過程を活用して介入し,痛みへの対応を図ったかを提示する.