Riabilitazione Neurocognitiva 2023

Presentation information

一般演題

ポスター発表

[P1] 基礎系

[P1-02] 自覚的な足部の水平位置覚の最小変化量(Minimal Detectable Change:MDC)と基準値について

*菅沼 惇一1,2、千鳥 司浩1、池田 由美2 (1. 中部学院大学看護リハビリテーション学部理学療法学科、2. 東京都立大学大学院人間健康科学研究科理学療法科学域)

【はじめに,目的】
 臨床において,従来から足底の触圧覚および二点識別覚は数値として定量化が可能となっている.しかしながら,臨床の効果判定として用いられる自覚的な足部の関節位置覚について測定方法や基準値については参考となる報告は見当たらない.
 そこで本研究では,足部の関節位置覚の評価として,不安定板を用いて水平の認識を計測する方法(足部の水平位置覚)を採用し測定を行った.また,効果判定として用いられる最小変化量(Minimal Detectable Change:MDC)を検討し,臨床における基準値を明らかにすることとした.

【方法】
 対象は既往歴に重篤な整形外科疾患がない健常若年者38名(20.6±0.6歳)とした.足部の水平位置覚の測定は,座位姿勢で利き足(裸足)にて単軸不安定板(底背屈)に載せ足関節の運動軸と不安定板の回転軸が一致するように設定を行った.課題は2条件とし,最大底屈位から1°/secの速度で背屈方向に不安定板を他動にて変化させ,被験者には不安定板が水平となったと認識した位置で回答を求めた.同様に最大背屈位からも実施した.測定はデジタル角度計を用いて各2回の計4回を実施し,各条件間で結果の知識は付与しなかった.各条件の水平に対する誤差角度の絶対値の平均値(°)を代表値とした.統計解析は,各条件の相関関係をPearsonの積率相関係数にて分析した.有意水準は5%とした.

【結果】
 足部水平位置覚(底屈→背屈)の絶対誤差の平均値は2.74±1.62(°),足部水平位置覚(背屈→底屈)の絶対誤差の平均値は3.91±2.61(°)であった.また,2条件は正の相関を示した(r=045,p<0.05).
 MDCにおいては,足部水平位置覚(底屈→背屈)は1.94,足部水平位置覚(背屈→底屈)は2.13であった.

【考察】
 本研究の結果から,臨床における自覚的な足部の水平位置覚の効果判定の参考となる基準値が明らかになった.しかしながら,このデータはあくまでも健常若年者の基準値であるため,今後は各年代の基準値や有疾患者の基準値を明らかにしていく必要がある.

【倫理的配慮,説明と同意】
 本研究は,中部学院大学研究倫理審査委員会の承認を受け実施した(承認番号:C22-0019).