[CSP18-3] アルツハイマー型認知症(AD)に対する経頭蓋磁気刺激療法(rTMS)の効果について
【目的】
臨床上アルツハイマー型認知症(AD)が疑われた患者に対し経頭蓋磁気刺激療法(rTMS)を行い効果について検討した。
【方法】
2019/10から2020/8の間に当クリニックを受診し臨床上認知症が疑われ、髄液検査を行いp-tauが50pg/ml以上でADと診断。治療としてrTMSに同意が得られ、3ヶ月以上評価し得た患者を対象とした。治療前と治療後3ヶ月ごとの長谷川式簡易知能評価スケール(HDSR)と毎月ウエラブル評価として歩行速度を計測した。刺激は運動野閾値の30-45%で、10Hz刺激時間4秒、非刺激時間26秒の75セット合計3000発/日を1-2週間毎施行した。
【結果】
髄液検査を行った32例中、上記条件を満たした症例は9例(男性4名、女性5名、平均年齢76歳)であった。
9例中7例でHDSRの上昇を認め、2例は低下(11→8、26→24)した。正常値まで上昇した症例も2例認めた。
一方、歩行速度は9例中8例で改善しており、最も改善した症例(40.8m/min→51.3)はHDSRも最も改善していた(13→20)。
【結論】
ADに対するrTMSの効果は治療3ヶ月から12ヶ月で78%にHDSR改善が見られ、歩行速度は89%で改善が見られた。HDSRの改善が得られた症例ほど歩行速度も改善している傾向にあった。従って、ADに対するrTMS治療は1年の短期効果としては有用であると言える。
臨床上アルツハイマー型認知症(AD)が疑われた患者に対し経頭蓋磁気刺激療法(rTMS)を行い効果について検討した。
【方法】
2019/10から2020/8の間に当クリニックを受診し臨床上認知症が疑われ、髄液検査を行いp-tauが50pg/ml以上でADと診断。治療としてrTMSに同意が得られ、3ヶ月以上評価し得た患者を対象とした。治療前と治療後3ヶ月ごとの長谷川式簡易知能評価スケール(HDSR)と毎月ウエラブル評価として歩行速度を計測した。刺激は運動野閾値の30-45%で、10Hz刺激時間4秒、非刺激時間26秒の75セット合計3000発/日を1-2週間毎施行した。
【結果】
髄液検査を行った32例中、上記条件を満たした症例は9例(男性4名、女性5名、平均年齢76歳)であった。
9例中7例でHDSRの上昇を認め、2例は低下(11→8、26→24)した。正常値まで上昇した症例も2例認めた。
一方、歩行速度は9例中8例で改善しており、最も改善した症例(40.8m/min→51.3)はHDSRも最も改善していた(13→20)。
【結論】
ADに対するrTMSの効果は治療3ヶ月から12ヶ月で78%にHDSR改善が見られ、歩行速度は89%で改善が見られた。HDSRの改善が得られた症例ほど歩行速度も改善している傾向にあった。従って、ADに対するrTMS治療は1年の短期効果としては有用であると言える。