日本臨床神経生理学会学術大会 第50回記念大会

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一般演題ポスター

一般演題ポスター てんかん

[P14-16] 難治性側頭葉てんかんのsEEGにおける、発作期・発作間欠期hypersynchronousパターンの違いの臨床的意義

後藤昌広1, 梶川駿介1, 宇佐美清英2, 下竹昭寛1, 人見健文3, 山尾幸広4, 菊池隆幸4, 吉田和道4, 松橋眞生2, 高橋良輔1, 宮本享4, 池田昭夫2 (1.京都大学 大学院 医学研究科 臨床神経学, 2.京都大学 大学院 医学研究科 てんかん・運動異常生理学講座, 3.京都大学 大学院 医学研究科 臨床病態検査学, 4.京都大学 大学院 医学研究科 脳神経外科)

【目的】28歳女性の難治側頭葉てんかん症例に行った定位的深部脳波記録SEEGにおいて左海馬頭部電極に0.5~3Hzで反復する高振幅(1100~3000mV)で持続時間の長い(約700ms)脱分極波形を頻回に認めた(hypersynchronous pattern: HYP)。HYPでは 1)low voltage fast(LVF)(subclinical seizure)が後続する発作期と2)LVFを伴わない発作間欠期の2群に分類でき、両者でのHYPの挙動を比較した。【方法】SEEG術後8日目の発作期44回、発作間欠期20回のHYPを解析対象とし、HYPの各脱分極波形の頂点間隔から周波数を計算した。1回のHYP開始から終了までを起始から順に25, 50, 25%の3セグメントに分け、セグメントごとの周波数平均の変化を確認した。【結果】第1に比べ第2あるいは第3セグメントにおいて周波数が上昇したものは発作期HYPでは25回(57%)、発作間欠期HYPでは3回(15%)だった。【結論】周波数上昇を示すHYPはLVFに移行し、発作発現機序に関わる可能性が考えられた。