日本臨床神経生理学会学術大会 第50回記念大会

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一般演題ポスター

一般演題ポスター 運動ニューロン疾患

[P19-2] 筋萎縮性側索硬化症における上位・下位運動神経興奮性増大の関与

澁谷和幹, 鈴木陽一, 三澤園子, 水地智基, 常山篤子, 小島雄太, 中村圭吾, 狩野裕樹, 大谷亮, 青墳佑弥, 諸岡茉里恵, マリオ プラド, 桑原聡 (千葉大学大学院医学研究院 脳神経内科学)

【目的】筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者の中枢・末梢運動神経細胞は興奮性が増大しており、これが運動神経細胞死の原因の一つとされている。しかし、中枢・末梢興奮性のどちらが先行するかについては、結論が出ていない。【方法】ALS患者39名を対象に、閾値追跡法経頭蓋2連発磁気刺激検査(TT-TMS)および末梢運動神経軸索興奮性検査(NET)を、短母指外転筋で記録し実施した。検査時に上肢に症状がない症例(維持群)と、それ以外の群との上位・下位興奮性を比較した。【結果】39名の背景は、平均年齢69歳、平均罹病期間16.7か月、球発症14名で、維持群は7名であった。患者全体では、TT-TMSとNETで、興奮性増大を示す所見を認めた。両群の比較では、維持群の方がNETのsupernormalityの変化が軽微であった。 【結論】ALSでは、上位運動神経興奮性の方が早く増大する可能性がある。