[P21-7] アイザックス症候群の診断におけるピットフォールを知る
【目的】アイザックス症候群の診断は難しく、患者から聞き出したミオキミア発現部位で長時間針筋電図を行うことにより診断に至ることが多い。診断の問題点を検討する。【方法】2019年4月-2020年7月に新規にアイザックス症候群と診断した患者5名の初期診断名とピットフォールを提示する。【結果】54歳女性:痙性対麻痺の診断、78歳男性:脊髄症の診断、45歳女性:ジストニアの診断、78歳女性:運動ニューロン疾患の疑い、17歳女性:適応障害や片頭痛、脳脊髄液減少症の診断であった。4例で未治療時は腱反射亢進を認めた。自律神経症状やミオキミア症状はこちらから積極的に聞かないと自ら話すことはなかった。5例とも針筋電図での異常が決め手になった。前者3例は複数の大学病院・診療科を数年来転々としていた。【結論】疾患概念の普及、針筋電図、特異的な症状の積極的問診、腱反射亢進に騙されないことが重要である。