50th Memorial Annual Meeting of Japanese Society of Clinical Neurophysiology (JSCN)

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一般演題ポスター

一般演題ポスター 末梢神経疾患

[P21-8] 重症手根管症候群の順行性感覚神経活動電位測定時の刺激位置

原由紀則, 田尻康人, 川野健一 (都立広尾病院 末梢神経外科)

重症の手根管症候群(CTS)では感覚神経活動電位(SNAP)記録困難例が少なくない。
【目的】重症CTS術後の微小な順行性SNAP波形記録に適した刺激位置を検討。
【方法】CTSの術後3か月でSNAPが記録されず、術後1年まで検査できた5例(全例女性)が対象。SNAP測定は、刺激電極の陰極をそれぞれ示指基部、示指PIP、中指基部、中指PIPに設置した4通りの刺激で、正中神経と橈骨神経上で記録した。正中神経上の正中神経電位・橈骨神経電位の有無を評価した。
【結果】正中神経電位は術後6か月で示指基部3例・中指基部1例、9か月で示指基部3例・中指基部1例・示指PIP部1例、1年で示指基部5例・中指基部3例・示指PIP部3例・中指PIP部1例に出現した。橈骨神経電位は示指基部刺激では全例で出現していた。
【結論】重症CTSでは術前から示指基部刺激でのSNAP記録を行ったほうがよい。同時に橈骨神経電位の測定を行い鑑別しておく必要がある。