日本臨床神経生理学会学術大会 第50回記念大会

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一般演題ポスター

一般演題ポスター 神経筋接合部・筋疾患

[P22-11] 高頻度反復刺激試験と運動負荷の正常値構築運動負荷は正常上限60%、高頻度刺激の正常上限100%でよい

畑中裕己1, 芳賀麻里2, 坂本悠里2, 阿部千晶2, 石崎一穂2, 櫻井靖久3, 松本英之3, 園生雅弘1 (1.帝京大学 脳神経内科 神経筋電気診断センター, 2.三井記念病院 臨床検査部, 3.三井記念病院 脳神経内科)

【目的】5秒運動負荷後(PEF : post exercise facilitation)のCMAP正常上限値と高頻度刺激(HRS:high rate of stimulation)の漸増現象の正常cut off値を構築する。【方法】対象は正常ボランティア40名。小指外転筋(ADM)の運動負荷前と運動負荷5秒後のCMAP計測、HRSの20Hz2秒、50Hz1秒を施行、CMAP振幅の増減率と、正常の漸増現象上限値を95%信頼区間から算出した。【結果】5秒/30秒運動負荷/20Hz1秒刺激/50Hz1秒刺激それぞれの漸増率の平均値は7.6/4.6/51.5/49.4%、最大値は27/15/88/89%、+2.5SDによる上限は21/16/95/90%、95%信頼区間による上限は18/14/88/85%であった。5秒PEF、30秒PEFの増加率平均はいずれも最大は30%を超えることはなかった。20Hz, 50Hzいずれも平均は50%前後で最大は90%を超えることはない。【結論】正常のHRSの増幅率の上限値は100%, PEFの正常増幅率は60%がそれぞれ妥当な値といえる。