50th Memorial Annual Meeting of Japanese Society of Clinical Neurophysiology (JSCN)

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一般演題ポスター

一般演題ポスター 神経筋接合部・筋疾患

[P22-9] 完全寛解が示唆されたランバート・イートン筋無力症候群 (LEMS)の1例

関谷智子, 青原健太, 二宮怜子, 田村暁子, 柴田益成, 西中和人, 宇高不可思 (一般財団法人 住友病院 脳神経内科)

49歳女性.X年12月頃より全身倦怠感,易疲労,歩行障害が出現しX+1年6月当科初診.運動神経伝導検査(NCS)で複合筋活動電位振幅(CMAP)の低下,反復刺激検査(RNS)で低頻度刺激で漸減現象,高頻度刺激で漸増現象を認め,抗P/Q型VGCC抗体陽性でありランバート・イートン筋無力症候群(LEMS)と診断.悪性腫瘍の合併なく, 3,4-ジアミノピリジン(3,4-DAP)およびプレドニゾロン(PSL)内服加療を開始.X+16年5月に病状評価目的で施行したNCSは正常所見,RNSでは3Hzの低頻度刺激で漸減現象を認めなかった.抗P/Q型VGCC抗体は陰性化していた.LEMS治癒の可能性を考え3,4-DAPは中止し,PSLは漸減.3,4-DAP中止半年後の電気生理検査も正常所見であり,完全寛解と診断.LEMSにおいて臨床症状,検査所見ともに正常化し,治療中止できた完全寛解例は極めて稀だが,漫然と治療を継続しないためにも,臨床症状改善時には完全寛解の可能性も念頭に治療方針を再検討する必要がある.