[P26-9] PD患者歩行運動特徴の定量評価パラメータの有効性
【目的】パーキンソン病(PD)患者に特有の歩行運動特徴を定量評価するパラメータの有効性を,STN-DBS On/Off時のデータで検証した.【方法】PD患者5名(48-64歳)の歩行動作映像から,身体22箇所の3次元位置座標を算出し,各関節の速度や角度,姿勢,振せんなどの運動特徴パラメータを求めた. 【結果】歩行速度や手足の振りを評価するパラメータでは,DBS Off時で顕著に減少し,視察で振せんの認められた被検者では,振せんに対応するパラメータで明瞭な差異が捉えられた.【考察】本研究で構築した定量評価パラメータによって,PD患者に見られる独特の運動特徴を数値化できる.本方法はDBS On/OffにおけるPD患者特有の歩行障害パターンを,多面的かつ定量的に捉えられるため,STN-DBS手術の予後評価や,リハビリテーションにおけるモチベーション維持の一助としても有用である.