50th Memorial Annual Meeting of Japanese Society of Clinical Neurophysiology (JSCN)

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一般演題ポスター

一般演題ポスター 術中モニタリング

[P27-10] 聴神経腫瘍手術における単・双極刺激での刺激反応強度の違い

平石哲也, 大石誠, 佐野正和, 小倉良介, 藤井幸彦 (新潟大学 脳研究所 脳神経外科)

【目的】
聴神経腫瘍手術において単極刺激(Mo)と双極刺激(Bi)での刺激強度の違いを明らかにすることを目的とした.
【対象と方法】
2019年6月から2020年5月までに当施設で初回手術が施行された6症例を対象とした. 記録電極を眼輪筋,口輪筋に置いて摘出後に顔面神経の内耳道(IAC),脳槽内(Mid),顔面神経起始部(REZ)で刺激を行い,その刺激強度を記録した.
【結果】
IACで平均Bi:0.50mA,Mo:0.15mA,Midでは,平均Bi:1.4mA,Mo:0.45mA,REZで,平均Bi:0.88mA,Mo:0.54mAであった.刺激強度の比をBi/MoとするとIACで平均7.7(1.0-12.9),Midで19.1(1.1-66.7),REZで8.7(1.0-20.0)であった.Moの刺激強度が低く感度がよかった.Midでは,刺激強度の比率にばらつきが多かった.
【結論】
顔面神経刺激の強度はMoとBiでIAC・REZでは8-9倍異なることと,顔面神経が菲薄化している脳槽部分では,各々の刺激特性に留意して顔面神経同定を行う必要がある.