日本臨床神経生理学会学術大会 第50回記念大会

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一般演題ポスター

一般演題ポスター 術中モニタリング

[P27-17] 頚椎髄膜腫における術中モニタリングの経験

岩瀬正顕1, 淺井昭雄2 (1.関西医科大学総合医療センター 脳神経外科, 2.関西医科大学 脳神経外科学講座)

【目的】頚椎腹側硬膜内髄外腫瘍の術中神経生理的モニタリングの経験を得たので文献的考察を加え報告する。【症例】80歳代男性、歩行障害で発症、C4高位硬膜内髄外腫瘍を診断し、2020年6月摘出手術を施行した。手術は腹臥位C3-5椎弓切除に右後側方侵入を追加し腫瘍摘出を施行した。病理診断は髄膜種であった。術中、運動誘発電位(MEP)、体性感覚誘発電位(SSEP)モニタリングを行った。腹側操作時に一時的にMEP振幅が50%に低下し終了時には改善、SEPは術中変化を認めなかった。患者は術後経過良好で退院となった。【考察】脊髄髄膜種は全脊髄腫瘍の25-46%を占め、40-50歳代を中心に発生し、性差は女性に多い。高位は胸椎部に多く、15-39%が腹側に存在し、他の硬膜内髄外腫瘍に比べ脊髄前方に多いといわる。脊髄手術時のMEPの有用性報告が散見される。【結論】脊髄腹側髄膜種手術においてMEPは脊髄腹側操作の危険性を予知するモニターとして有用であった。