50th Memorial Annual Meeting of Japanese Society of Clinical Neurophysiology (JSCN)

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一般演題ポスター

一般演題ポスター 術中モニタリング

[P27-4] 遅発性に経頭蓋刺激筋誘発電位のアラームを生じたLenke type 4 特発性側弯症の1例

吉田剛, 長谷川智彦, 大和雄, 坂野友啓, 有馬秀幸, 大江慎, 三原侑暉, 後迫宏紀, 松山幸弘 (浜松医科大学 整形外科)

特発性側弯症の術中神経障害のリスクは成人側弯変形と比べ低率である。その為、術後麻痺は非常に問題となる。経頭蓋刺激筋誘発電位(Tc-MEP)は脊柱変形手術の術中神経障害の予防に有効であり、そのアラームはスクリュー刺入、矯正、骨切りなど手術操作の直後に生じることが多い。今回我々はLenke type 4の特発性側弯症矯正時にdelayのアラームを生じ、3回の矯正による再現性と最終的に最小限の矯正に留めた症例を経験した。症例は12歳女児で近位胸椎、メイン胸椎、胸腰椎カーブがそれぞれ51,77,71度の特発性側弯症例である。矯正直後の波形は異常なし、その約10分後に再度行ったMEPでアラームを生じた。矯正を解除しMEP波形が回復、再度矯正を行うもアラームを生じた。複数回の矯正による再現性を見た為、矯正を緩めて最終固定しMEPは回復、術後麻痺を認めなかった。Delayのアラームより脊髄虚血を疑った症例であり、文献的考察を加え報告する。