日本臨床神経生理学会学術大会 第50回記念大会

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一般演題ポスター

一般演題ポスター 術中モニタリング

[P27-3] 脳動脈瘤クリッピング術における経頭蓋MEPの刺激電極の位置についての検討

奥川茜, 大島彩子, 藤田あゆみ, 岡田耕一郎, 成清道久, 長崎弘和, 壷井祥史 (川崎幸病院 医療技術部 検査科)

【目的】脳神経外科手術において術中神経生理学的モニタリングは安全確実な手術を行うために重要である。経頭蓋MEPは比較的簡便で低侵襲に施行できるため有用であるが、しばしば波形が不安定となることが問題である。一般的にC3、C4近傍に設置するが、開頭術野に近接することがあり刺激電極の至適な位置について検討を行った。【方法】2019年9月から2020年3月までに脳動脈瘤クリッピング術を施行した10症例においてCz外側5cm、7cmそれぞれに刺激電極を留置しモニタリングを行った。【結果】両者ともに良好な波形が確認されたが、7cmにおいてより低電圧でモニタリング可能な傾向を認めた。【考察・結語】経頭蓋MEPは基本的にCz外側7cmが有用と考えられるが、開頭術野と刺激電極の位置関係や下肢MEPが重要な症例においては5cmでの刺激も考慮される。症例毎の検討が必要であり、今後もさらなる症例蓄積が望まれる。