日本臨床神経生理学会学術大会 第50回記念大会

講演情報

一般演題ポスター

一般演題ポスター 術中モニタリング

[P27-5] 下肢導出を目的とした経頭蓋MEP刺激法 ~200症例を通しての見解~

池田紘二1, 細江将之1, 柏原博子1, 山本慎司2, 松岡龍太2 (1.医療法人社団英名会 大西脳神経外科病院 臨床検査科・臨床工学科, 2.医務部 脳神経外科)

【目的】術中に下肢の運動機能を評価する下肢MEPにおいて導出不良を経験する。下肢MEPの導出率を向上させるため、至適刺激位置の検討、導出率、骨密度との関係を調べた。【方法】対象は脊椎脊髄手術200例とした。刺激位置を頭頂部Czより前方に2cm、側方に3、5、7、9、11cmに皿電極を設置し刺激を行い、腓腹筋もしくは母子外転筋の閾値を測定した。また、刺激電流が200mAでも導出できなかった13例と、80mA以下で導出できた22例を比較し骨密度との関連性を調べた。【結果】200症例中、179例で下肢MEP波形が導出できた。7cm側方が最も刺激閾値が低かったが、9cm側方もほぼ差がなかった。性別と年齢を考慮しても骨密度が低いほど導出されやすかった。【結語】下肢MEPの至適刺激位置はCzより2cm前方、7cm側方が最も適しているが、9cm側方も同程度の導出が可能である。下肢MEPの導出には、骨密度が関連していることが示唆された。