50th Memorial Annual Meeting of Japanese Society of Clinical Neurophysiology (JSCN)

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一般演題ポスター

一般演題ポスター BMI/BCI・情報処理・ME

[P29-1] フレキシブルセンサ素材を利用する完全埋込可能な脳計測システムの開発

荒木徹平1, 吉本秀輔1, 濱中裕喜2, 野田祐樹1, 植村隆文1, 根津俊一1, 鶴田修一1, 平田雅之3, 関谷毅1 (1.大阪大学 産業科学研究所, 2.情報通信研究機構 脳情報通信融合研究センター, 3.大阪大学大学院 医学系研究科 脳機能診断再建学共同研究講座)

埋込型脳計測システムは、脳組織と同等の柔らかさを有するフレキシブル素材を備えることで侵襲性を低減できる。今回、フレキシブルセンサを利用する完全埋込可能な脳活動計測システムを開発することを目的とした。脳計測システムは、ポリマー基材(~1μm厚)を用いたシート型柔軟電極を、無線通信・充電可能な小型計測機へ接続した構造になっている。シート型柔軟電極をラットへ埋め込んだ際、脳組織への低侵襲性を示し、2か月埋込時においても埋込初期と同様の脳波(体性感覚誘発電位)取得を行えた。小型計測機搭載の一体型システムをマーモセットへ完全埋込を行った際、自由活動中において、脳皮質電位と局所フィールド電位の同時計測を行えることを確認した。本システムは、マイクロLEDによる光照射システムも備えており、オプトジェネティクスにも対応している。高次脳機能の解明や脳疾患の治療へと応用されることが期待される。