日本臨床神経生理学会学術大会 第50回記念大会

講演情報

一般演題ポスター

一般演題ポスター 体性感覚誘発電位・体性感覚誘発磁界

[P5-4] トニック、バーストDR、ハイドーズ脊髄刺激によるSEP干渉効果の比較

浦崎永一郎1, 宮城靖1, 江崎康隆2, 村松祥伍2 (1.福岡みらい病院 脳神経外科, 2.福岡みらい病院 ME部門)

【目的】従来のトニック(T)刺激による脊髄刺激療法(SCS)では、後索刺激によるパレステジア(P)が疼痛領域に誘発される必要がある。バースト(B)やハイドーズ(HD)刺激はP閾値(PT)以下の強度が用いられるためT-SCSとは異なった疼痛抑制機序が提唱されているが、脊髄での作用部位の同異についての報告は少ない。よって各種SCSによるSEP干渉効果を比較して検討した。【対象と方法】神経障害性疼痛患者10名で後脛骨神経刺激SEP記録中に3種類のSCSを施行して干渉効果を記録した。PTと最大PTでのTEED(Total Electrical Energy Delivered)も計算した。【結果】個々のSEP波形解析からSCS干渉効果によるSEP振幅低下はT>Burst>HDの順に明らかであった。PTと最大PTのTEEDはBやHDはTに比べるとはるかに高値であった。【結論】SEP-SCS干渉効果からBやHDの脊髄への作用はT刺激と異なり、前2者はT刺激やSEP信号が通過するのと同じ脊髄後索ではないことが示唆された。