[P6-10] 自己の手への参照処理過程に関連する頭頂部ガンマ帯域活動の検討
【目的】本研究では視覚oddball課題を用いて自己の手の視覚刺激が自己参照に特異的な脳活動を誘発し得るかを検討した.【方法】健常若年者10名を対象に手の3刺激視覚oddball課題を3条件で実施した.測定電極はFz,Cz,Pzとした.全ての条件で標的刺激は左手とし40回,標準刺激は右手とし160回提示された.self条件では新奇刺激として自己の右手を40回提示し,other1条件,other2条件ではそれぞれ新奇刺激を別の他者の手と入れ替えた.各条件に対する誘発電位に対して時間周波数解析を行い、条件内の新奇刺激と標準刺激に対する脳律動活動の条件内での統計差分を行った.【結果】self条件のみでCz電極において650~900msの潜時で60~80Hzの帯域に有意な活動の増加が認められた.【考察】頭頂部におけるガンマ帯域活動がボディイメージ統合に関わる頭頂連合野の活動を反映した可能性が示唆された.