[P6-19] 聴覚変化関連脳活動とそのプレパルス抑制についての電極間比較
【目的】連続音の途中で音特性が変化すると、100~160 ms後に変化関連脳活動(Change-N1)が誘発され、直前の音特性変化(プレパルス)により、この脳活動は減弱する。今回、Change-N1とその抑制について電極間比較を行った。【方法】対象は21名の右利き健常者。クリック連発音を用い、音圧を途中で10 dB上げるtest刺激、直前の3連発音の音圧を10 dB下げるプレパルス刺激を呈示した。マストイド連結を基準電極とし、頭皮上電極から記録されたChange-N1の振幅とプレパルス抑制率を検討した。【結果】Change-N1振幅は前頭部優位であったが、前頭極部でもChange-N1を明瞭に記録でき、前頭極部と前頭部では正の相関もみられた。プレパルス抑制は電極間に有意な差はみられなかった。【考察】臨床応用に向けた簡易モンタージュ(前頭極-マストイド連結)の可能性が示唆された。