日本臨床神経生理学会学術大会 第50回記念大会

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一般演題ポスター

一般演題ポスター 事象関連電位

[P6-7] 持続長ミスマッチ陰性電位の統合失調症発症前後における縦断的変化

立野貴大1,2, 樋口悠子1,2,3, 中島英1,2, 笹林大樹1,2, 中村美保子1,2, 上野摩耶1,2, 水上祐子1, 西山志満子1,4, 高橋努1,2, 住吉太幹3, 鈴木道雄1,2 (1.富山大学 学術研究部医学系 神経精神医学講座, 2.富山大学 アイドリング脳科学研究センター, 3.国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 児童・予防 精神医学研究部, 4.富山大学 学術研究部 教育研究推進系 保健管理センター)

【目的】持続長ミスマッチ陰性電位(dMMN)は精神病バイオマーカーとしての可能性が報告されているが、精神病発症前後で測定した研究はほとんどない。今回、精神病発症リスク状態(ARMS)においてdMMNの縦断的変化を検討したので報告する。【方法】ARMS 39例と健常者29名のdMMNを測定し、平均2年後に再測定した。経過中精神病を発症した11名をARMS-P群とし発症しなかった28名をARMS-NP群とした。本研究を行うにあたり当院倫理委員会の承認を得た。【結果】ARMS-P群におけるベースラインのdMMN振幅(Fz)は健常群およびARMS-NP群と比較して有意に小さかった。縦断解析ではARMS-P群(11例中7例で縦断データあり)のみで有意な振幅減少を認めた。【考察】精神病発症に伴いdMMNの振幅減少が起こることが明らかとなった。これはその発生源である上側頭回や前頭葉での脳機能低下を示唆するものと考えられた。