[P7-2] PD-1 myopathyにおける針筋電図所見の検討
【症例】72歳男性.肺腺癌に初回のpembrolizumab投与から13日目(Day13)は血清CKが 正常だったが,Day23に600 U/L へ上昇した.その後,眼瞼下垂,複視を認めたが,四肢筋力低下は無かった.Day31に血清CK 8889 U/L まで上昇し,針筋電図を施行した.低振幅,短持続時間の運動単位電位を少数認めたが,安静時活動電位は見られなかった.Day35の筋生検では壊死線維を豊富に認め,壊死性ミオパチーの所見であった.Day45に針筋電図を再検したところ安静時に線維自発電位のみ少数認めた.【考察】免疫チェックポイント阻害薬投与例は定期的に血液検査を施行しており,通常の炎症性筋疾患よりも早い段階でPD-1 myopathyと診断している可能性がある.筋病理では壊死線維を豊富に認めたが,針筋電図で安静時の所見が乏しかったことは発症早期の病態を反映していると思われた.