50th Memorial Annual Meeting of Japanese Society of Clinical Neurophysiology (JSCN)

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一般演題ポスター

一般演題ポスター 神経伝導検査・誘発筋電図

[P8-12] 健常者における腓骨神経F波の検討

前田美穂1, 山下美穂1, 水川周子1, 長田祥弥1, 成田さくら1, 藤香1, 野口秀樹1, 高井隆吉1, 森仁2 (1.倉敷中央病院 臨床検査技術部 脳神経生理検査室, 2.倉敷中央病院 脳神経内科)

【はじめに】腓骨神経のF波は再現性のなさから検査が敬遠されがちである。一方再現性があれば、腓骨神経のF波検査は末梢神経疾患の診断において有用となりうる。健常者において検討した。【対象と方法】健常成人10名20肢について、腓骨神経のF波を短趾伸筋と前脛骨筋の導出で行い、F波を検討した。短趾伸筋は足関節刺激、前脛骨筋は腓骨頭下部刺激、刺激強度は腓骨神経の神経伝導検査における最大上刺激の2倍、刺激回数は32回で、各2セット記録した。【結果】年齢は39±12歳(平均±標準偏差、以下同様)、男女比4:6、身長167±12cmの集団であった。F波導出率は短趾伸筋54.2±24.1%、前脛骨筋54.0±19.7%であった。全例ともF波は両側導出されていた。短趾伸筋記録でのF波最小潜時は45.6±4.1msであった。F波の同定は短趾伸筋記録の方が容易であった。【考察】健常者の腓骨神経F波は安定して導出が可能であり、各種疾患の診断に使用可能である。