[P9-1] レビー小体型認知症とアルツハイマー型認知症の鑑別における超音波エラストグラフィーの有用性
【目的】レビー小体型認知症(DLB)は、アルツハイマー病(AD)の次に多い変性性認知症である。パーキソニズムが特徴であるが、ADとの鑑別が困難な症例も少なくない。超音波エラストグラフィーは、筋の硬度を推定することが可能で、パーキソニズムの評価に利用できる可能性がある。DLBとADの鑑別における筋エラストグラフィーの有用性を検討する。【方法】当院通院中のDLB13例とAD11例に対し、9MHzリニア型プローブを用い、安静臥位における上腕二頭筋を描出、Shear Wave Elastographyを用い、筋の剪断波伝播速度から、硬度の指標であるヤング率(kpa)を測定し、筋硬度とした。【結果】DLBのヤング率は平均72.6±15.5kpaで、ADのヤング率33.6±5.6kpaと比較し、有意に高値であった。【結論】筋超音波エラストグラフィーは非侵襲的で、ベッドサイドで低コストに施行でき、DLBとADとの鑑別が可能であった。