第97回日本産業衛生学会

セッション情報

スポンサードシンポジウム

スポンサードシンポジウム 3 富士通の健康経営施策 ~eラーニング、ICT・データを活用した健康施策の実践~

2024年5月24日(金) 10:00 〜 11:30 第9会場 (中国新聞社 7F ホール)

座長: 東 敏昭(一般社団法人西日本産業衛生会/産業医科大学)

共催:富士通Japan株式会社

働く人材の健康課題への対応は、健康寿命の延伸ならびに社会の活力の維持向上のためにも重要な意味を持つことはいうまでもない。本セミナーでは、大手情報通信企業の行動変容につながるヘルスリテラシーに重点を置いた取り組みを紹介するものである。
富士通グループでは、富士通の健康経営施策の一環として従業員のヘルスリテラシー向上のため、毎年1回、国内全従業員(約70,000人)を対象とした全社健康教育(eラーニング)を実施している。その後、eラーニングのテーマに連動した施策を実施することで、eラーニングで習得した知識を定着させ、行動変容に繋げる取組みを行い、その効果について評価を行う取り組みを実施している。
本セミナーでは、はじめに富士通の健康経営施策の立案に関わる背景と施策の概要ならびに狙いを、富士通株式会社健康推進本部の東 泰弘氏から紹介いただく。続いて健康課題への富士通のユニークな取り組みの具体例として、有病率が高く、多くの人がその痛みに悩み、その痛みは生産性やQOLの低下を引き起こし、職場においてプレゼンティーズム低下の主要な原因となっている「一次性頭痛」についての取り組みを、同社健康推進本部産業医の横山 雅子氏から、また、高齢化が進む日本でのQOLに大きな影響を示唆されながら、生涯健康管理の視点からも対応が遅れている「骨の健康(骨粗しょう症)」についての取り組みを、整形外科・リハビリ専門医でiSurgery株式会社代表の佐藤 洋一氏から紹介いただく。
また、メンタルヘルスへの対応として、富士通グループに所属する従業員を対象に、認知・行動的アプローチに基づく介入が心理的資本と就業関係指標に及ぼす効果について検討したパルスサーベイを用いたセルフケア研修の成果について、富士通Japan株式会社 ヘルスケアクラウドサービス事業部 駒瀬 優氏から紹介いただく。
 本セミナーでは、富士通グループの実施している、健康関連データ、人事・就業関連データ、サーベイデータ等を活用した様々な健康経営施策の立案と、その効果の多面的な評価に関わる実証実験の取り組みをお示しする。また、不断の改善につながる、社内実践の成果を踏まえた知見に基づく、ソリューションの提供を行う新たな取組みを紹介する。本セミナーが多くの方々にとって、これからの産業保健活動の展開の参考になるものと考える。