第97回日本産業衛生学会

セッション情報

産業医部会フォーラム

産業医部会フォーラム 多様化かつ高度化する産業医業務のスキルアップと実務支援〜産業医の生涯教育のあり方の模索〜

2024年5月24日(金) 15:50 〜 17:50 第1会場 (広島国際会議場 B1F フェニックスホール)

座長: 塩田 直樹(UBE株式会社 人事部 健康推進センター), 各務 竹康(福島県立医科大学 医学部 衛生学・予防医学講座)

 労働環境の変化、法律の改正などに伴い、産業保健活動として求められる内容も大きく変化しており、産業医にはたゆまぬ研鑽が求められる一方で、産業医の資格については、取得時の要件のみ示されており、日本医師会渉外教育制度のような生涯教育の在り方については十分に制度化されていない。| 多くの産業医が保有する資格である日本医師会認定産業医制度には、「産業医の資質向上と地域保健活動の一環である産業医活動の推進を図る」と記され、生涯教育の制度として5年間で20単位の取得を義務付けているが、多くの場合一方通行の講義となっており、知識の習得度を測る機会は乏しい。| また、健康増進法に基づく地域・職域連携推進協議会を通じ、地域保健と職域保健の連携による生涯を通じた継続的な健康支援を検討することが求められているが、その現状は地域による活動の差が大きく、多くの産業医は一人で活動しているため、日常の産業医活動の困りごとなどに対するサポートの充実も期待される。| このような中で、産業医への生涯学習の機会を提供する立場から日本医師会(全国医師会産業医部会連絡協議会)および地域産業保健推進センターの現状及び今後の方向性についてお話しいただき、実際に現場の産業医がどのように能力の向上に努めているのか、2名の演者より自身の体験をお話ししていただく。また、指定発言として日本産業衛生学会専門医制度委員会から現状についてお話しいただく。| 本フォーラムを通して、新たな産業医の能力向上、日常支援の在り方について活発な意見交換が行われることを期待する。|