野村 恭子1 (1.秋田大学医学部)
セッション情報
シンポジウム
シンポジウム 11 働く女性の健康に関する非薬物的介入のシステマティックレビューと職域における女性の健康保持増進に向けた指針案の作成
2024年5月24日(金) 09:00 〜 11:00 第4会場 (広島国際会議場 B2F ダリア2)
座長: 苅田 香苗(杏林大学医学部衛生学公衆衛生学教室), 野原 理子(東京女子医科大学衛生学公衆衛生学講座公衆衛生学分野)
令和元年より、経済産業省の健康経営優良法人認定の項目に女性の健康増進に向けた取り組みが追加されました。その後、職域ではどのような取り組みを実施すべきかについて様々な関係者が検討を始めていますが、現在指針等は存在しません。特に現在では、運動、栄養、体重管理など個人のパーソナルデータがデジタルデバイスによって管理されることが一般的となっていますが、様々なデバイスが流通する中、デバイスの有効性や信頼性等は不明であり、職域で個人情報をどのように守りながらこれらのデバイスを活用すればよいのかなどについての課題があります。| そのような状況の中、令和4年度 AMED ヘルスケア社会実装基盤整備事業に「働く女性の健康に関する非薬物的介入のシステマティックレビューと職域における女性の健康保持増進に向けたガイドライン作成」が採択され、野村恭子先生を中心に、これまで就労女性に関する研究に携わってきた多彩な専門分野の研究者が研究を進めています。| そこで、本シンポジウムでは当該研究の現時点での成果報告を行うこととしました。まず代表の野村恭子先生から「職域における女性の健康保持増進に向けた指針作成のねらい」についてご報告いただきます。その後、令和4年度から5年度にかけて各分担研究者が実施した文献調査についてご報告いただきます。三木貴子先生からは「身体活動を促進し、座位行動を減らすモバイルヘルス介入が、仕事に関連した生産性とパフォーマンスに及ぼす効果」に関する システマティックレビューについて、飯田美穂先生からは「働く女性の月経随伴症状の緩和ならびに労働生産性の向上におけるデジタルデバイスの有効活用」に関する文献検討について、辻真弓先生からは「働く女性の禁煙対策とデジタルデバイス」に関するシステマティックレビューについて、三橋祐子先生からは「就労女性の母乳育児継続に向けたデジタルデバイスの有効活用」に関する文献検討について、鄭松伊先生からは「就労女性の不眠症状を改善するデジタルアプリケーションの有効性」に関するシステマティックレビューとメタアナリシスについて結果や課題を提示していただきます。| 上記報告を受け総合討論では、働く女性の健康に関するデジタルデバイスについてのエビデンスの蓄積状況の確認と見いだされた課題について討論を行い、今後のガイドライン策定に役立てる予定です。多くの皆様のご参加をお待ちしております。
三木 貴子1、野原 理子1 (1.東京女子医科大学 医学部 衛生学公衆衛生学講座 公衆衛生学分野)
飯田 美穂1 (1.慶應義塾大学医学部)
辻 真弓1 (1.産業医科大学)
三橋 祐子1 (1.東海大学医学部看護学科)
鄭 松伊1、竹内 武昭2、野村 恭子1 (1.秋田大学医学部衛生学公衆衛生学講座、2.東邦大学医学部心身医学講座)