中山 敦子1 (1.榊原記念病院)
セッション情報
メインシンポジウム
メインシンポジウム 2 循環器病対策基本法を踏まえた両立支援
2024年5月24日(金) 09:00 〜 11:00 第1会場 (広島国際会議場 B1F フェニックスホール)
座長: 豊田 章宏(労働者健康安全機構 中国労災病院 治療就労両立支援センター), 佐伯 覚(産業医科大学医学部リハビリテーション医学講座)
平成28年に厚生労働省が「事業場における治療と仕事の両立支援のためのガイドライン」を発表して8年が経過しました。まだ一般社会に広く周知されているとは言い難い面もありますが、医療界では診療報酬の誘導もあって、全人的医療の一環として広まりつつあります。|基本的に労働契約は労働者と使用者間で締結されているものですので、両立支援も労働者の申出から始まりますが、罹患労働者が安全に安心して働き続けるためには両者だけでは難しく、医療や産業保健の裏付が必要です。平成19年にがん対策基本法が施行されていたこともあり、ガイドラインでも当初は「がん」が中心でしたが、平成30年に脳卒中、心臓病その他の循環器病に係る対策に関する基本法(循環器病対策基本法)が施行されたことにより、循環器病対策推進基本計画の中にも両立支援が明記されました。とはいえ、医師であっても各分野の専門知識に精通しているわけではありません。本シンポジウムでは、脳・循環器疾患と産業保健およびリハビリテーションの各分野の専門医が集い、それぞれの立場から見える患者の疾病や職業生活に関する理解を共有し、より良い支援体制を構築していくための方向性を探りたいと思います。|シンポジストの榊原記念病院心臓病総合支援センター長の中山敦子先生からは、厚生労働科学研究費補助金研究による「循環器病の慢性期・維持期におけるリハビリテーションの有効性の検証のための研究」、自治医科大学脳卒中・神経センター長の藤本茂先生からは、厚生労働科学研究費補助金研究による「循環器病に対する複合リハビリテーションを含むリハビリテーションの現状と課題の明確化のための研究」というそれぞれの研究で得られた内容を踏まえたご発表をいただきます。産業医科大学病院両立支援科診療科長の永田昌子先生からは、「療養・就労両立支援指導料」の実態も踏まえた情報共有のご発表をしていただきます。患者にとってより有用な医療機関と企業との情報共有についてディスカッションできればと思います。|
藤本 茂1 (1.自治医科大学)
永田 昌子1 (1.産業医科大学)