The 39th Annual Meeting of Japanese Society of Oral Oncology

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Mini Lecture

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ミニレクチャー

[ML-08] Pull-through approach in oral tongue squamous cell carcinoma

〇Souichi Yanamoto1 (1.Department of Clinical Oral Oncology, Nagasaki University Graduate School of Biomedical Sciences)

【略歴】
1996年3月 長崎大学歯学部卒業
1996年6月 長崎大学歯学部附属病院第一口腔外科・研修医
1998年4月 長崎大学歯学部附属病院第一口腔外科・医員
1999年4月 長崎大学歯学部第一口腔外科・助手
2006年4月 長崎大学病院・講師 現在に至る
頸部リンパ節転移を伴っている舌癌では,原発巣と頸部リンパ節の連続性を保ったまま切除するpull-through operationが基本となる。その定義は,下顎骨を温存し,原発巣から頸部へのリンパ流路を損傷することなく一塊として切除する術式とされているが,舌原発巣の位置によって頸部へのリンパ流はさまざまであり,舌リンパ節,舌骨傍リンパ節および旁咽頭脂肪組織への対応などが必要となることもある。さらに,後発転移症例では,頸部郭清術のみが行われ,口腔底などが未治療になることも議論されることもある。その一方で,原発巣の深部が舌骨上筋群に浸潤しておらず,皮弁再建を何らかの理由により避けざるを得ない場合は,頸部郭清術を施行後に原発巣を切除する,いわゆる“分け取り”が許容される場合もある。
 本ミニレクチャーでは,舌癌における原発巣と頸部リンパ節の連続切除について,「わかっていること」および「わからないこと」を示しつつ,論点をまとめたいと考えている。