第39回一般社団法人日本口腔腫瘍学会総会・学術大会

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1.悪性腫瘍・臨床統計

[P01-20] 当科における転移性口腔腫瘍7症例の臨床的検討

〇鈴木 翔太1、内藤 博之1、佐藤 浩子1、浅野 重之2、小松 香織2 (1.いわき市医療センター 歯科口腔外科、2.いわき市医療センター 病理診断センター)


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【緒言】口腔領域の転移性腫瘍は口腔悪性腫瘍の1~3%とまれである。予後は不良であり、口腔以外の複数の臓器に転移をきたしていることも多い。今回、われわれは転移性口腔腫瘍7例を経験したので報告する。
【症例】症例は2010年1月から2019年12月までの10年間に当科を受診し、転移性口腔腫瘍と診断した7例である。年齢は51~86歳、性別は男性4例、女性3例である。原発部位は肺3例、子宮2例、腎臓1例、食道1例であった。転移部位は下顎歯肉3例、上顎歯肉2例、舌2例。組織型は扁平上皮癌3例、肉腫2例、明細胞癌1例、神経内分泌癌1例であった。転帰は死亡6例、生存1例である。
【結語】口腔領域に転移性腫瘍を有する症例は、すでに複数の臓器に転移していることが多く、根治的な治療は難しい。一方で、外科的な治療によってQOLの改善に至った症例を経験した。患者の希望や生命予後、全身状態を考慮し、主科との連携の上で治療方法や対応などを考えることが重要であると考えた。