第39回一般社団法人日本口腔腫瘍学会総会・学術大会

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3.悪性腫瘍・補助療法

[P03-21] 口腔癌術後再発高リスク患者に対する高用量シスプラチン併用化学放射線療法の検討

〇大鶴 光信1、福島 大将1、中村 則夫1、三好 太郎1、古川 浩平1、大森 景介1、坂元 裕1、林田 咲1、鳴瀬 智史1,2、柳本 惣市1、川崎 五郎1、梅田 正博1 (1.長崎大学 大学院 医歯学薬総合研究科 口腔腫瘍治療学分野、2.大村市民病院 歯科口腔外科)


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緒言
口腔癌術後ハイリスク症例に対するシスプラチン併用化学放射線療法(CCRT)は標準治療とされている。今回、われわれは長崎大学口腔外科におけるCCRTの現状を報告するとともに今後の治療戦略について考察する。
対象と方法
長崎大学口腔外科にて2011年から2018年の間にCCRTを施行した14例を対象とした。症例は男性11例、情勢3例。原発は舌5例、下顎歯肉4例、顎骨中心性2例、上顎歯肉2例であった。年齢は37-77才(中央値59才)。ハイリスク因子は被膜外浸潤陽性リンパ節転移9例、切除断端陽性5例であった。
結果
完遂率は71.4%(10/14)Over all survivalは42.9%、Disease free survivalは28.6%であった。有害事象はG3/4の口腔粘膜炎1例、皮膚炎1例、白血球減少6例、好中球減少6例、G1/2の吐気6例、下痢4例、クレアチニン増加5例であった。また、晩期有害事象として放射線性顎骨壊死が3例認められた。
考察
当科におけるCCRTの治療成績は満足いくものではなかっいた。今後はCCRT後、再発炎い症例に対し分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬を使用する局面が増えると思われる。本発表でも6例が使用されていたが、現在のところ未使用症例と比較し生存期間の有意な延長は認められなかった。今後、これらの薬剤をどのように使用するか治療戦略が必要になると考えられた。