[I-P-172] 当院におけるRe-Konno手術の経験
Keywords:Re-Konno, 先天性心疾患, 再手術
【緒言】Konno手術は狭小大動脈弁輪や左室流出路狭窄を有する症例に有用であるが、人工弁に関連して遠隔期に再手術となる可能性がある。当院においてKonno手術後遠隔期のRe-Konno手術3例を経験したので報告する。【症例1】22歳女性。CoA、SASの診断で、8ヶ月で大動脈弓形成術、4歳で大動脈弁下筋束切除術、6歳でKonno手術(SJM 25mm)+MVR(SJM 21mm)を施行した。ワーファリン内服中断され、術後16年で人工弁機能不全をきたしRe-Konno手術(SJM 21mm)を施行した。術後合併症出現は認めなかった。【症例2】29歳男性。Congenital ASの診断で、12歳でバルーン拡張術、Konno手術(SJM 19mm)を他院にて施行した。ワーファリン内服が中断され、術後16年で血栓による人工弁機能不全をきたしRe-Konno手術(ATS 23mm)を施行した。術後合併症は認めなかった。【症例3】33歳女性。Congenital AS(二尖弁)、PSの診断で、24歳でKonno手術(挙児希望によりCEP 23mm)を施行した。術後9年で石灰化による人工弁機能不全をきたし、Re-Konno手術(ATS 22mm)+MVR(Carbomedics 27mm)を施行した。術後乳糜胸・創部離開の合併症を有するも、その他問題なく術後30日目に退院となった。【考察】Konno手術後は機械弁を使用した場合ワーファリン内服を必要とするが、若年者の場合自己管理の問題があり血栓弁のリスクがある。今回経験した3例中2例は血栓弁による再手術であり、小児人工弁患者の抗血栓療法の重要性が再認識された。挙児希望の1例では生体弁を使用してKonno手術を行ったが、10年以内に生体弁機能不全となった。再手術はいずれも中隔パッチを除去し手術手技は煩雑となるが、伝導障害等の合併症なく安全に施行できた。