第51回日本小児循環器学会総会・学術集会

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シンポジウム

シンポジウム11
Interventionに必要な画像診断

Fri. Jul 17, 2015 9:20 AM - 11:15 AM 第2会場 (1F ペガサス B)

座長:
富田 英 (昭和大学横浜市北部病院)
石井 正浩 (北里大学)

II-S11-01~II-S11-06

[II-S11-03] Intervensionに向けての心血管MRI検査の有用性

岩本 洋一, 桑田 聖子, 簗 明子, 栗嶋 クララ, 石戸 博隆, 増谷 聡, 先崎 秀明 (埼玉医科大学総合医療センター 総合周産期母子医療センター小児循環器部門)

Keywords:intervension, 心血管, MRI

核磁気共鳴画像法(Magnetic Resonance Imaging: MRI)は、臨床応用として利用され始めてから、既に四半世紀が経過しようとしている。心機能や血流分布の評価技術といったところでは、近年は目覚ましい発展を遂げている。先天性心疾患においては、MRIを用いることで血行動態の評価が総合的に行うことが可能であり、必要不可欠なモダリティとなりつつある。既に、2013年にSociety of Cardiovascular Magnetic Resonanceから、先天性心疾患を持つ小児成人のMRI撮像のガイドライン及びプロトコールが発表されている。シネ撮像法では、心室・心房の収縮期・拡張期容量並びに駆出率等、超音波や心臓カテーテル検査に比して、より正確なデータを得ることが可能である。Phase Contrast(PC)法では、任意の血管の断面の通過血流(最大・平均)速度並びに通過血流量を算出でき、また血流波形パターンを知ることが可能である。狭窄血管において、ドプラ心エコーとカテーテルで測定した圧較差に乖離があることがある。MRIでは、このPC法で最大血流速度を測定することが出来るため、バルーン拡大の適応をより正確な判断に導くことが期待される。4D flow imagingでは、胸部血管を包括的に撮影でき、血流の動態を3次元+時間軸=4次元で観察することができる。また左右の肺動脈血流量を計測することで、肺血流左右比を算出することも可能であり、肺血流シンチグラムの代替となる。ガドリニウム造影剤を用いた造影MRIでは、心血管を描出することが可能であり、狭窄部位の形態の把握に有用である。これらのことが、放射線被曝無しに得られるというメリットは大きい。今後心血管MRIはますます発展していくものと思われる。