第51回日本小児循環器学会総会・学術集会

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1-05 画像診断

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画像・心エコー システム

Sat. Jul 18, 2015 10:50 AM - 11:20 AM ポスター会場 (1F オリオン A+B)

座長:木村 純人 (北里大学)

III-P-010~III-P-014

[III-P-010] 胎児心臓超音波検査における患者体位とモニター位置に関する患者アンケート調査

飯田 亜希子1, 神山 浩1,2, 加藤 雅崇1, 趙 麻美1, 渡邉 拓史1, 小森 暁子1, 日根 幸太郎1, 阿部 百合子1, 鮎沢 衛1, 高橋 昌里1 (1.日本大学医学部小児科学系 小児科学分野, 2.日本大学医学部 医学教育企画・推進室)

Keywords:体位, 胎児超音波検査, 二次スクリーニング 

【背景】胎児心臓超音波検査の実施において、多くの施設では、超音波機器のモニターが患者(妊婦)の頭の横に位置する体位(LF:low feedback)をとっているが、モニターが患者の足元に位置する体位(HF:high feedback)での検査を希望する妊婦を経験し、体位による患者心理について検討が必要と考えた。
【目的】モニター、患者、検者(医師)の位置関係について、患者の心理に対する配慮として、HFの有用性について調査する。
【方法】平成26年4月1日から同年12月31日までの間に、日本大学医学部附属板橋病院において、産婦人科医から胎児心臓超音波検査二次スクリーニング依頼のあった患者でアンケート了承者31名のうち、胎児発育遅延のスクリーニング目的で、心血管系の異常なしと診断された患者について検討した。全対象者が産科でLFを経験しており、それと比べてのHFでの印象を調査した。検者は2名で、検査時間は全て15分以内だった。アンケート項目は、HFがLFと比較して、1)同席医師や学生の存在が気にならなかったか、2)モニターが見えることが検査の理解上有益であったか、3)検者の腕を邪魔と感じなかったか、4)検者の顔が見えずに不安と感じなかったか、について、それぞれ5段階で評価を行い、5)HFはLFよりも良い体位だと思うか、について3段階で評価を行った。
【結果】対象のうち、心血管系の異常なしと診断された16名について検討を行った。アンケートの各項目の平均点は、1)「気にならなかった」4.3点、2)「有益であった」4.3点、3)「邪魔と感じなかった」3.5点、4)「不安と感じなかった」4.3点、5)「良い体位」2.3点だった。
【考察】大学病院では複数科の医師や学生が診療に加わることが多い。そういった環境下でHFは患者にとっておおむね良い評価だった。患者とモニターを供覧しながら説明することが、患者の不安を取り除くことにつながる可能性があると考え、文献的考察を含めて報告する。