[III-TRP-18] 当院の小児循環器カテーテル治療におけるCE業務 清潔介助業務を開始して
【目的】 臨床工学技士(CE)の業務指針にあるように心臓カテーテル(心カテ)検査、治療へのCE参加は需要が高い。当院では、2007年から小児カテ検査での業務を開始した。そこで当院のCE業務の現状と最近の取り組みについて報告する。【業務内容】 検査、治療は原則、医師3-4名(麻酔担当1名)、看護師1名、臨床検査技師1名、放射線技師1名、CE1名で行っている。小児では全身麻酔下での手技が多いため、CE業務として術前はモニタリング装着、体位固定、麻酔介助、検査中は各医療機器の作動状況の確認、血液ガス分析装置での酸素飽和度を測定、記載、術者に提示してきた。またFick法にてQp/Qs測定や肺血管抵抗の算出もおこなっている。治療では上記以外に、IVUSの操作、カテーテル中の物品出し等が業務に加わる。2010年以降、カテ室での直前カンファに参加し、検査、治療方針、方法、予想される合併症などの情報を参加者全員で共有。また2014年12月よりカテ室のCE1名を増員し、医師の負担を軽減する目的で、手洗いをしてデバイスの準備、サードアシスタントとしてカテーテルからのサンプリングを行う清潔介助業務を開始した。【考察とまとめ】 カテ治療は手術に比べ侵襲が少なく,現在では多種多様のデバイスが使用されるようなった。また小児では新生児、乳児の重症先天性心疾患を対象とすることが多く、成人に比べ状態が急変することも多い。デバイス、カテ種類に精通したCEが清潔介助にはいることで、検査、治療の準備が迅速に行え、医師が手技に専念できる。また医師と近い位置で検査、治療に参加することで、CEが心疾患、手技の知識をつけることが可能となり、患者の病態変化への早期対応能力の向上や、さらにはより安全なカテ検査、治療に繋がると考える。今後の課題はこの取り組みが以前より安全かつ効率的な小児カテーテル検査、治療に繋がったかを検討することである。