The 52st Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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一般口演

カテーテル治療2

一般口演1-12(II-OR112)
カテーテル治療2

Thu. Jul 7, 2016 1:00 PM - 1:50 PM 第D会場 (オーロラ イースト)

座長:
鎌田 政博(広島市立広島市民病院 循環器小児科)

II-OR112-01~II-OR112-05

1:00 PM - 1:50 PM

[II-OR112-04] マイクロコイルを用いた体肺側副動脈塞栓術 ~いつ、どのようにコイルを選択するか~

森藤 祐次, 鎌田 政博, 中川 直美, 石口 由希子, 岡田 清吾, 松扉 真祐子 (広島市立広島市民病院 循環器小児科)

Keywords:Microcoil、体肺側副動脈、単心室

【背景】体肺側副動脈(APCs)は主に単心室(SV)症例で問題となり、胸水貯留やPLE合併例などでコイル塞栓術が考慮される。近年、着脱式microcoil(dMC)の登場により、より選択的かつ安全にコイル塞栓術を行えるようになったが、数多いdMCの使用基準について定まったstrategyはない。【目的】dMCの特徴を生かしたAPCs塞栓方法の確立。【対象/方法】過去5年間にmicrocoilを用いてAPCs塞栓術を行った20例(男/女11/9)、30件(検査時年齢:0.4~14.8歳 med.2.3、先行手術なし2, Glenn前1, TCPC前18, TCPC後9)。後方視的に1)塞栓理由、2)対象血管、3)MC本数、4)1st coil (1stC)種類、5)1stC径/血管径比、6)1stC選択理由、7)合併症について調査。【結果】1)胸水貯留4(うち乳び胸水3)、LOS4、TCPC前負荷軽減20、TCPC後負荷軽減1で、有症状全例で塞栓後に臨床症状改善。2)塞栓血管60本:内胸動脈(枝)23、肋間動脈16、鎖骨下動脈枝11、下行大動脈枝5、気管支動脈(枝)3、腋窩動脈枝2。3)5~41本/件 med.14、4) pushable MC9本、dMC 51本:IDC4,GDC1,fibered IDC(f-IDC)20,Azur17,Ruby8,Target1本、5)102~235% med146%、6)至適コイル径の推定 7)ワイヤー穿通による血管損傷1例のみ 【考察/結論】使用dMCは子カテ種類により制約される。最近はf-IDC に加えてAzur、Ruby、δMAXXの使用が多く、予定コイルの組み合わせを決定した上でdMCを選択した。塞栓する血管長が短い場合、高い塞栓効果/巻を期待して、(I)容積率の高いAzur/Rubyか、(II)f-IDCを使用。血管長が長ければ巻き数を稼ぐため、血管径に比し大径コイルを折りたたんで留置できるδMAXXを間に挿入した。1stCには2mm径を有し、巻の状態から至適コイル径を推定しやすいAzur、Ruby、f-IDCなどが使用された。【結語】dMCは種類も多くその特徴を生かした塞栓術が望まれる。