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[P14-05] 術中経心膜3次元心エコーの先天性心疾患手術への応用
Keywords:3D心エコー、術中診断、経心膜エコー
【背景】心内の3次元的な解剖的把握と詳細診断は、先天性心疾患に対する心内修復術において非常に重要である。3DCTでは心電図同期の被爆や心拍数の高い小児の同期の、問題があり、経胸壁3D心エコーは十分な解像度がなく、経食道3D心エコーは、多くの小児患者(15kg以下)使用困難である。我々は術中経心膜3次元心エコー(IPRT3DE)を施行し、心内修復術のガイドを行っている。【対象と方法】対象は、先天性心疾患に合併した房室弁閉鎖不全38例、心室中隔欠損に対する手技が心室内導管作成や多孔性の閉鎖と複雑であった13例、心房内の手術手技が複雑であった総肺静脈還流異常症3例の計54例(男:21)。年齢は生後5日から23歳(13±12歳)、体重は3から65kg(3.8±5kg)。Philips iE33、X5-2もしくはX7-2プローブを使用して開胸後に直接プローブを心臓にあて、full volume dateを35-65vpsで収集した。手術室で3D画像を構築、外科医と手術法を確認した。実際の手術所見と比較、手術成績を検討した。【結果】54例中53例(99%)で良好なsurgeon’s viewの3D画像が得られた。外科医による手術所見の評価では53例すべてで2D画像診断をしのぎいで実際の手術所見と一致した。DORVの8例は心内導管作成が可能と判断し成功、多孔性のVSDの2例では閉鎖を適確にガイドできた。共通房室弁でもleafletの大きさ、逆流位置を診断できedge to edgeのガイドが可能であった。逆流も3.9±0.2から1.5±0.5へ改善した。【結語】IPRT3DEは、複雑な先天性心疾患の心内修復術において、詳細かつ正確な診断を可能とし、良好な手術成績の助けとなる。