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[P15-07] Fallot四徴症術後の肺動脈弁逆流が右心室機能に及ぼす影響: tricuspid annular plane systolic excursionの限界
Keywords:Fallot四徴症、肺動脈弁逆流、右心室
【背景】Fallot四徴症 (TOF) 術後の肺動脈弁逆流 (PR) は経時的に増悪し右心室機能低下の原因となる. これらの重症度評価にはMRIが有用であるが, 心エコーによる評価法も臨床的に重要である. 三尖弁輪の壁運動加速度がPRによる右心室機能低下の層別化に有用であることが報告されているが, やや煩雑な計測を要する. 一方, 簡便な右心室収縮機能評価法としてtricuspid annular plane systolic excursion (TAPSE) が用いられる.
【目的】TOF術後例のPRが右心室機能に与える影響をTAPSEが判別できるかを検討する.
【方法】TOF修復術後1年以上経過した症例と対象とした. 持続性不整脈の既往を有する例と肺動脈弁置換術あるいは三尖弁形成術後例は除外した. TAPSEはMモード法でカーソルと三尖弁輪が可能な限り垂直になる様に修正した心尖部四腔断面像で記録した. PR波シグナルは傍胸骨短軸像で描出し, 1) 主肺動脈内拡張期逆流血流, 2) 左右肺動脈内拡張期逆流血流, 3) 圧半減時間<100ms, 4) PR時間/拡張期時間比<0.77に該当する項目数を測定し, 重症度の指標とした. TAPSEとPR重症度との関係はSpearman順位相関係数で解析しp<0.05を有意とした. TAPSEは年齢と身長に相関するため多変量解析も併せて施行した.【結果】条件を満たしたのは22例であった. 症例の概要は年齢15±7歳, 男45%, 術後7±5年, 身長137±28cmであった. TAPSEは12±3cm, PR重症度は2-4項目であった. 単変量解析ではTAPSEとPR重症度は有意な正相関を示した. 年齢と身長を変数とした多変量解析でもTAPSEとPR重症度は有意な正相関を示した.【結論】TOF術後のPRが右心室収縮機能に及ぼす影響をTAPSEで評価することは困難と考えられた.
【目的】TOF術後例のPRが右心室機能に与える影響をTAPSEが判別できるかを検討する.
【方法】TOF修復術後1年以上経過した症例と対象とした. 持続性不整脈の既往を有する例と肺動脈弁置換術あるいは三尖弁形成術後例は除外した. TAPSEはMモード法でカーソルと三尖弁輪が可能な限り垂直になる様に修正した心尖部四腔断面像で記録した. PR波シグナルは傍胸骨短軸像で描出し, 1) 主肺動脈内拡張期逆流血流, 2) 左右肺動脈内拡張期逆流血流, 3) 圧半減時間<100ms, 4) PR時間/拡張期時間比<0.77に該当する項目数を測定し, 重症度の指標とした. TAPSEとPR重症度との関係はSpearman順位相関係数で解析しp<0.05を有意とした. TAPSEは年齢と身長に相関するため多変量解析も併せて施行した.【結果】条件を満たしたのは22例であった. 症例の概要は年齢15±7歳, 男45%, 術後7±5年, 身長137±28cmであった. TAPSEは12±3cm, PR重症度は2-4項目であった. 単変量解析ではTAPSEとPR重症度は有意な正相関を示した. 年齢と身長を変数とした多変量解析でもTAPSEとPR重症度は有意な正相関を示した.【結論】TOF術後のPRが右心室収縮機能に及ぼす影響をTAPSEで評価することは困難と考えられた.