The 52st Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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ポスターセッション

術後遠隔期・合併症・発達7

ポスターセッション(P47)
術後遠隔期・合併症・発達7

Wed. Jul 6, 2016 6:00 PM - 7:00 PM ポスター会場 (天空 ノース)

座長:
星合 美奈子(山梨大学 新生児集中治療部)

P47-01~P47-06

6:00 PM - 7:00 PM

[P47-03] CHD患者の日常活動量は外来診療で予測できるか~トレッドミル検査と6分歩行の有効性~

簗 明子, 桑田 聖子, 栗嶋 クララ, 宮崎 沙也加, 渋谷 智子, 齋藤 郁子, 岩本 洋一, 石戸 博隆, 増谷 聡, 先崎 秀明 (埼玉医科大学総合医療センター 小児循環器科)

Keywords:カロリー消費量、トレッドミル検査、6分歩行検査

【背景】CHD患者において、心機能に見合った適切な日常の活動量が望ましいと考えられるが、患者の日常の活動量を正しく把握することは難しい。トレッドミル検査(TMT)や6分歩行テスト(6MWT)は異なった強度の運動能力を測定しているが、それらが日常の活動量とどのような関係にあるかは定かでない。今回我々はこれらの検査が日常の活動量と関連するという仮説を検証した。【方法】CHD患者66人(平均10.6歳)を対象に高精度携帯式行動量測定計を2週間持続装着して活動量(AEE)と活動強度(静、軽度、中等度、激の4段階)を算出し、同時期に施行したTMT、6MWT値と比較した。【結果】CHD患者のAEEは296±142kcal/dayで、TMTの最大酸素摂取量MaxVO2(14.8±2.1ml/kg/min)、走行時間(175±73min)、最大負荷MaxLoad(13.8±3.8METs)と正の相関を示し(各々 p<0.05、p<0.01、p=0.001)、6MWTの歩行距離(428±95m)とも非常に強い正の相関を示した(r=0.52, p<0.0001)。これらは年齢で補正した多変量解析でも有意な相関を示した(MaxVO2 p<0.05、走行時間 p<0.01、歩行距離p<0.001)。また、TMTは中等度の活動強度(3.0~6.0METs)のAEEと最も良く相関し(p<0.01)、一方6MWは軽度の活動強度(1.0~3.0Mets)のAEEと最も良く相関した(r=0.60, p<0.0001 )。【結論】CHD患者は、日常生活において、出来る範囲の活動を最大限行っている可能性がある。そこにオバーワークにならない日常管理の設定の余地があり、予後改善に寄与する可能性あると考えられた。外来診療でCHD患者の日常の活動量を簡便かつ正確に予測するためにTMTや6MWTを活用することは有効かもしれない。