The 52st Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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ポスターセッション

心血管発生・基礎研究2

ポスターセッション(P60)
心血管発生・基礎研究2

Wed. Jul 6, 2016 6:00 PM - 7:00 PM ポスター会場 (天空 ノース)

座長:
加藤 太一(名古屋大学医学部附属病院 小児科)

P60-01~P60-06

6:00 PM - 7:00 PM

[P60-02] ワルファリン感受性関連遺伝子多型がワルファリン投与患者に及ぼす影響についての検討

若宮 卓也, 鈴木 彩代, 河合 駿, 中野 裕介, 渡辺 重朗, 鉾碕 竜範, 岩本 眞理 (横浜市立大学付属病院 小児循環器)

Keywords:ワーファリン、SNP、小児

【背景】血栓症の治療・予防に用いられるワルファリンは薬効発現の個人差が大きく、ワルファリン感受性関連遺伝子多型が強く関与していることが近年明らかになりつつある。成人領域では遺伝子解析に基づく投与量調節など臨床応用が検討されているが、小児における報告は少なく、遺伝子多型との関連はよく分っていない。【目的】小児のワルファリン感受性関連遺伝子多型を解析、臨床データとの関連を明らかにすること。【対象・方法】平成23年4月以降にワルファリンを継続的に内服していた20歳未満の患者45名を対象とした。同意を得られた患者から約2mlの血液検体を採取、DNA抽出を行い、TaqMan assay法で目的とする遺伝子のSNP多型を解析した。検討するワルファリン感受性遺伝子はCYP2C9、VKORC1、CYP4F2、GGCXの4種類とした。それぞれの遺伝子多型と、性別、年齢、体重、身長、基礎疾患、合併症、家族歴などの基礎データを独立変数として、ワルファリン投与量との関連を解析した。【結果】VKORC1の遺伝子多型のT/T群はC/T群と比較しワルファリン必要量が少なかった。(T/T; 0.07±0.028mg/kg/day vs C/T; 0.12±0.037mg/kg/day p=0.001)重回帰分析では、ワルファリン必要量はVKORC1の遺伝子多型と患者の身長によって78.2%が説明出来る結果となった。その他の遺伝子ではワルファリン投与量に寄与しなかった。【結論】ワルファリン必要量の推定に際して、小児ではVKORC1遺伝子多型と身長が重要な因子であることが示唆された。