The 52st Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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ポスターセッション

その他1

ポスターセッション(P68)
その他1

Wed. Jul 6, 2016 6:00 PM - 7:00 PM ポスター会場 (天空 ノース)

座長:
横澤 正人(北海道立子ども総合医療・療育センター 循環器病センター)

P68-01~P68-07

6:00 PM - 7:00 PM

[P68-06] Fontan症例の房室弁置換

桑田 聖子1, 石井 卓1, 斉藤 美香1, 浜道 裕二1, 稲毛 章郎1, 上田 知実1, 矢崎 諭1, 和田 直樹1, 安藤 誠1, 高橋 幸宏1 (1.榊原記念病院 小児循環器科, 2.榊原記念病院 小児心臓血管外科)

Keywords:房室弁置換、Fontan循環、予後

【背景】機械弁置換では弁口面積が小さくなり、心室への流入障害をきたす。Fontan症例においても重度の房室弁逆流のために機械弁置換を必要とする症例がある。今回、単心室循環での房室弁置換例の実態を把握し、Fontan循環へ与える影響と予後について検討した。
【方法】当院で2010-2015年にカテーテル検査を施行したTCPC後の全症例を対象に後方視的に検討した。195症例のうち房室弁置換を行っていたのは15例(7.6%)。弁置換後のFontan循環については、弁置換をしていないTCPC症例を対象群として評価した。
【結果】基礎疾患としてAsplenia5例、Noonan症候群1例。AVSD 5例、SRV3例、SLV 3例、DORV 1例、三尖弁狭窄1例、僧房弁閉鎖1例、ccTGA 1例。人工弁置換の理由は、弁逆流12例 (CAVVR5例, MR2例、TR5例)、弁狭窄(MS2例)、感染性心内膜炎1例。ccTGA例は両弁置換が行われていた。人工弁置換術の時期は、中央値13歳(6か月-25歳)でBDG前3例、BDG同時3例、TCPC前2例、TCPC同時2例、TCPC後4例、TCPC conversion時2例。1歳未満に弁置換を必要とした2例のみがstuckと相対的狭窄を理由に再弁置換を必要としていた。 人工弁置換後中央値5.0年(2-14年)のフォローアップ期間中の死亡は1例、心血管イベントによる入院は6/15例。入院理由は心不全が4例、弁のstuckが1例、PMIを必要とした徐脈が1例。カテーテル検査は、TCPC後、人工弁置換群で5.0±6.3年(vs対照群 5.5±6.1 P=0.62)、弁置換後1.6±4.0年で行われており、検査時年齢は14±9.2歳 (vs 11±6.7 P=0.4)。CVPは人工弁置換群で有意に高かったが(15±5.9 vs 12±3.1mmHg, P=0.01)、 CIは両群間で差を認めなかった(3.5±1.0 vs 3.5±1.1 L/min/m2 P=0.8)。
【考察】房室弁置換後の症例は、CVPは高いがCIは保たれFontan循環は成立している。しかし、退院後の心血管イベントによる入院が多い傾向にあった。