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[P78-02] 複雑な心室中隔構造を呈していた心室中隔欠損の一治験例
Keywords:心室中隔欠損、外科治療、異常形態
症例は4ヶ月女児。3186gで出生、周産期には特に異常の指摘なし。3ヶ月でワクチン接種のため他院受診したところ心雑音指摘され当院紹介。精査の結果、心室中隔欠損の診断、体重増加不良など心不全症状呈していたため手術の方針となった。術前エコーにて心室中隔欠損はmuscular typeであったが一部中隔が二重に見える部分を認めていた。手術は胸骨正中切開にてアプローチ、心停止下にVSDを観察するとやはり心室中隔は多層構造を呈しており、大きなinlet muscular typeの欠損孔のさらに右室側にその孔のinletからapex側の一部を覆うような形で筋性成分が存在していた。0.4mm ePTFEパッチを用い、可能な部分は多層の構造を縫い合わせる形で連続縫合にてVSD patch closureを施行した。術後エコーでは閉鎖したパッチのさらにapex寄りにresidual leakを認めたが心収縮能、右室圧など関しては大きな問題は認めなかった。術後、上室性不整脈を認めβblocker内服開始となったがその他には大きな問題認めず元気に入院加療中である。