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[YB06-05] 乳幼児に対する心外膜リードを用いた心臓再同期療法
キーワード:心臓再同期療法、心外膜リード、乳幼児
【背景】開胸下心外膜リードは侵襲や閾値上昇等のトラブルが多いが任意のpacing siteを選択できるメリットがある。【方法】2012年‐2015年に当科で心臓再同期療法(CRT)を施行した乳幼児8症例を対象とし心外膜リードでのCRTの妥当性を検討。CRTの適応は心電図の伝導障害とエコー、心室造影での非同期運動で行い、効果判定はQRS幅と3Dエコーでの主心室EFおよびEDVI、functional status (mRoss分類)で行った。合併症は横隔膜捕捉の有無、リード閾値、再植え込みの有無で評価。【結果】先天性心疾患術後症例が3例含まれた。CRT施行時年齢・体重の中央値は5月 (2-41)、5.3kg (4.0-11.7)。全例DDDで計24本の心外膜リードを植え込んだ。全例ステロイド溶出縫着型 (単極22本・双極2本)を使用し電池はMedtronic社Consulta CRT-Pを使用。Pacing siteの決定は2心室血行動態の6例は3Dエコーを用い右室型単心室の2例はCRT acute studyで決定。QRS幅は133±20から85±11ms、EDVIは179±74から142±71(n=6)、mRoss分類は3.3±0.7から1.1±0.3に改善。合併症は横隔膜捕捉が1例、心室リード(16本)閾値は開胸術の有無で比較し1.3±0.5 vs 0.8±0.3 (有vs無; p=0.03)と開胸手術既往がある方が有意に高かったが両者とも平均観察期間345日でリード再植え込みを要さなかった。【結語】小児科領域においてステロイド溶出心外膜リードや単極リード、小型の電池の選択で有効かつ安全にCRTを施行し得る。