第53回日本小児循環器学会総会・学術集会

講演情報

一般口演

川崎病・冠動脈・血管

一般口演 25 (I-OR25)
川崎病・冠動脈・血管 2

2017年7月7日(金) 16:05 〜 16:55 第7会場 (2F 研修交流センター 音楽工房ホール)

座長:須田 憲治(久留米大学医学部 小児科)

16:05 〜 16:55

[I-OR25-03] 川崎病冠動脈病変に対するカテーテルインターベンション:再介入の予測因子

三木 康暢, 森 秀洋, 河本 敦, 上田 和利, 荻野 佳代, 岡本 亜希子, 林 知宏, 脇 研自, 新垣 義夫 (倉敷中央病院 小児科)

キーワード:川崎病, インターベンション, 初期獲得径

【背景】川崎病冠動脈病変に対するカテーテルインターベンション(PCI)の中遠隔期予後は不明な点が多い。
【目的】川崎病冠動脈病変に対するPCIの治療、および再介入病変について検討する。
【方法】2000年4月から2016年3月までに川崎病の冠動脈病変に対するPCI 8例11病変。責任病変でないが多枝病変のため冠動脈バイパス術を行った1病変を除外し、10病変で後方視的検討を行った。
【結果】川崎病診断年齢は中央値2歳(0-8歳、不明2例)、PCI初回治療年齢は中央値13歳(8-57歳)、診断から治療介入まで中央値10年(2-13年)であった。
初回治療は、薬剤溶出性ステント(DES)3病変、bare metal stent(BMS)2病変、ロータブレータ(ROTA)+冠動脈バルーン拡張術2病変、ROTA+BMS、POBA、covered stentがそれぞれ 1病変であった。
初回治療からのfollow-up 期間は中央値4年(2-13年)で、再介入は3/10病変(30%)に認めた。初期獲得径は、再介入病変:中央値2.5mm(1.9-3.8mm)、非再介入病変:中央値3.2mm(2.8-3.8mm)であった。再介入は、いずれもROTAでの治療病変であった。再介入時期は、2病変は初回治療後3年以内、初期獲得径が3.8mmであった1病変のみ初回治療後13年であった。
【結論】川崎病冠動脈病変では、石灰化が強い、あるいは初期獲得径が小さい場合、再介入を必要とする可能性が高い。