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[I-P14-09] 先天性心疾患手術における術後創部合併症 当院176例の検討
キーワード:先天性心疾患, 外科治療, 術後創部合併症
【背景・目的】先天性心疾患に対する手術自体は侵襲・危険性の大きい手術であるが, 術後の創部感染, 胸骨変形,肥厚性瘢痕も手術合併症として軽視できない. 当院における過去の術後創部感染, 胸骨変形, 肥厚性瘢痕について検討した.【方法】2015年1月から2016年12月までに当院において胸骨正中切開で心臓手術を施行した症例を対象に, 術後創部感染, 胸骨変形, 肥厚性瘢痕について後方視的に検討した.【結果】対象期間内に176人(男性92人, 女性84人)に対して延べ196回の胸骨正中切開を施行した. 初回胸骨正中切開が147回, 再正中切開が49回であった. 対象の原疾患は, VSD 54例, ASD 23例, TOF(VSD/PAを含む) 16例, AVSD 14例, DORV 14例, PAIVS 6例, TGA 6例, HLHS 6例, CoA 5例, PAPVC 4例, TAPVC 4例, IAA 3例, TAC 3例, AS 3例, TA 2例, AORPA 2例, PS 2例, DCRV 1例, Cor triatrium 1例, Ebstein anomaly 1例, TR 1例, cTGA 1例, HOCM 1例, Hypoplastic RV 1例, 川崎病性冠動脈瘤 1例, 感染性心内膜炎 1例. 病院死亡7例. 手術時年齢は平均3.5歳(0-42). 術後はVSDの1例に表層感染を認めたが, 縦隔炎などの深部感染は認めなかった. 胸骨変形に対してプロテクターでの矯正例を24例認めた. 肥厚性瘢痕で何らかの投薬治療を要したのは19例であった.【結論】当院における術後創部感染対策に関しては良好な成績が得られたが, 胸骨変形と肥厚性瘢痕については課題として残っており, 今後さらなる検討が必要と考えられた.