Poster (II-P22)

[II-P22-02] 閉鎖困難が予想された心室中隔欠損に対するＣＴ評価の有用性について

^○栗田 佳彦¹, 大月 審一¹, 平井 健太¹, 重光 祐輔¹, 栄徳 隆裕¹, 近藤 麻衣子¹, 馬場 健児¹, 塚原 宏一², 佐野 俊二³, 笠原 慎吾³ (1.岡山大学病院 小児循環器科, 2.岡山大学病院 小児科, 3.岡山大学病院 心臓血管外科)

Keywords:computed tomography, muscular VSD, VSD closure

【序文】筋性部心室中隔欠損(VSD)は場所や形態により閉鎖困難となる症例は存在し、Fontan適応となる患者も少なくない。また、房室弁騎乗を合併したVSDも方針決定に難渋する。VSD評価は基本的には超音波検査で行うものであるが、筋性部VSDではMRIを併用することも多い。今回、CTによる心内再構成画像を用いてVSD評価を行い手術方針決定に寄与した症例を経験したので報告する【方法】CT：Siemens Somatom Definition Flash。造影剤Omnipaque350使用。3D work station：AZE Virtual Place FORMULA。事前の超音波検査を参考にして、CT2D画像(refference)のAxial、Sagital断面に予めVSD positionをプロットした後に、virtual内視鏡モードにて心臓の断面の再構成を行った。選択断面はRV側、LV側からに分けて、VSDの評価がもっとも有用と思われる断面を選択した。【症例・問題点】症例1：51歳女性、多発性筋性部VSD(swiss-cheese type)、症例2：1歳男児、多発性筋性部VSD、症例3：2歳男児：DORV、MV straddling。【結果】症例1、2：筋性部VSDについて欠損孔の場所、大きさ、数の評価が可能であった。Sandwich法でrepairする際のpatch sizeの決定に有用であった。症例3：MV腱索の付着部位の情報が得られ、術中画像との一致が得られた。【考察】筋性部VSDの問題点としてRV内は筋束が発達しており、欠損孔の認識が難しいことが多い。そのため、CTによるRV側からのVSD評価は有用であると思われる。Apex付近のswiss-cheese typeのVSDについては手術の為に全体的なサイズの決定が必要であり、エコーも含めCT検査も選択肢になり得ると思われる。また、再構成断面の選択によりStraddlingした腱索の情報も得られ、手術方針決定に対して有用であった。