The 53rd Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

Presentation information

Poster

電気生理学・不整脈

Poster (II-P24)

Sat. Jul 8, 2017 6:15 PM - 7:15 PM Poster Presentation Area (Exhibition and Event Hall)

Chair:Hisaaki Aoki(Department of Pediatric Cardiology, Osaka Women's and Children's Hospital)

6:15 PM - 7:15 PM

[II-P24-02] 生後45日に突然死をきたした2:1房室ブロックを合併した先天性QT延長症候群の一例

築野 香苗, 橋本 佳亮, 橋本 康司, 渡邉 誠, 阿部 正徳, 赤尾 見春, 上砂 光裕, 勝部 康弘, 深澤 隆治 (日本医科大学附属病院 小児科)

Keywords:先天性QT延長症候群, 房室ブロック, 突然死

【緒言】 先天性QT延長症候群は房室ブロックを伴うことが多い。これはQT延長のため、2:1でP派が心室不応期にあたってブロックされる現象である。一般的にQTc時間が長いほど、房室ブロックや心室頻拍、TdPを合併しやすいといわれている。今回、新生児期に2:1房室ブロック合併先天性QT延長症と診断され、突然死を呈した一例を報告する。【症例】 国外にてICSI融解胚移植で妊娠成立し、在胎37週1日に帝王切開にて出生したDDtwinの第一子である(男児:2516g)。第二子は女児:2822gであった。Apgar score 9/10(-色)、出生後よりHR 90 /分と徐脈があり、心電図上2:1房室ブロック、QTc 0.59 secと延長を認め、時に1:1伝導となるときは心室内伝導障害を認めた。 突然死の家族歴はなく、胎児期の脈不整の指摘なし、児の抗SS-a. b抗体は陰性であった。外表奇形なく、心臓奇形なし、HR 80-90 /分で尿量も安定していた。啼泣時にはHR120 /minに上昇し、QTの短縮傾向認め、VT等の不整脈出現はなかった。生後7日に退院とし、外来フォローとした。しかし、生後45日啼泣後に急にぐったりするため当院を救急受診した。心電図上VFであり, 除細動にて一時的に自己リズムに復帰し体動を認めたものの、その後も心静止を繰り返し、同日死亡退院となった。【考察】 海外文献においても、2:1房室ブロックを呈した先天性QT延長症候群の多くは最終的にデバイス挿入が行われている。しかし、本症例のような家族歴なし、無症状の児においてはデバイスの適応に関しては統一の見解はない。文献的考察も含め、今回の症例の改善点を議論する。