8:30 AM - 10:00 AM
[II-PD7-05] Preoperative management in Low birth weight infant with duct dependent pulmonary circulation
Keywords:動脈管依存性心疾患, 低出生体重児, 術前管理
【背景】低出生体重児(LBWI)の肺血流動脈管依存性心疾患(DDPC)は、低体格による外科的手術の制約や、症候性PDAなど全身の未熟性などが問題となる。【目的】DDPCを伴うLBWIの術前管理の問題点を検討する。【対象・方法】2016年までの17年間で先天性心疾患合併のLBWI 274例中、術前管理を行ったDDPCの22例を後方視的に検討。呼吸管理を要した7例を高肺血流群(HF群)、呼吸管理を要さず手術に到達した13例を至適肺血流群(OF群)、PGE1無効で緊急手術を施行の2例を低肺血流群(LF群)に分類。HFとOF群間で在胎週数・出生体重・PGE1使用状況などについて比較検討した。【結果】在胎週数25~41週(中央値36週)、出生体重780~2485g(中央値2062g)。肺動脈閉鎖 19例、肺動脈狭窄3例。(HF群, OF群);在胎週数(34.4±2.9, 36.1±4.4 p=0.38)、出生体重g(1962±280, 2091±482 p=0.53)、PGE1投与率%(85.7, 84.6)、PGE1初期投与量ng/kg/min(3.4±2.1, 2.9±2.2 p=0.59)といずれも有意差を認めなかったが、循環不全や壊死性腸炎(NEC)を合併した4例全例がHF群で、在胎31~34週、出生体重1664~1952g、PGE1 5ng/kg/min使用中であった。内2例ではPGE1中止後もPDA過拡大が持続。22例中21例(95%)で初回手術に到達。BT shunt15例、両側肺動脈絞扼術bil PAB 3例、二心室修復術ICR 3例。OF群は修正42~63週、体重2360~3994gでBT shuntあるいはICRを施行。HF群の3例でbil PAB施行。人工心肺使用の10例全例が修正37週以上で、退院時に脳室内出血例なく、脳室周囲白室軟化症 1例であった。生存退院は18例(81.8%)。【考察】PGE1 5ng/kg/min以内の開始量で60%が至適肺血流を維持できたが、30%が高肺血流で呼吸管理を要した。とくに、在胎35週、出生体重2000g未満では常用量のPGE1 5ng使用でもhigh flowによるNEC・循環不全のriskがあり、注意を要する。人工心肺使用は修正37週以降まで待機し、頭蓋内出血が回避できた。