The 53rd Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

Presentation information

Poster

画像診断

Poster (III-P32)

Sun. Jul 9, 2017 1:00 PM - 2:00 PM Poster Presentation Area (Exhibition and Event Hall)

Chair:Ken Watanabe(Department of Pediatrics, The Tazuke Kofukai Medical Reserch Institute Kitano Hospital)

1:00 PM - 2:00 PM

[III-P32-06] iPhoneの基本アプリ「Facetime」による遠隔診断の試み

星野 真介, 宗村 純平, 古川 央樹 (滋賀医科大学医学部附属病院 小児科)

Keywords:遠隔診断, 新生児, 先天性心疾患

【はじめに】近年、様々な場面において遠隔医療が行われるようになっており、インフラの整備が急がれるが、現状では各病院に専用のサーバーを設置する必要があり、それには多額の初期導入コストがかかるため、大学病院や市中病院のような大規模な病院でもなかなか導入が進まないのが現状である。特に出生直後に発症する心疾患の診療では、地域の一般小児科医と小児循環器医をリアルタイムに結ぶことが求められる。我々は昨年よりiPhoneの基本アプリケーションであるFacetimeを利用して遠隔画像診断を行っており、現状について報告する。心エコーは教科書的な経胸壁心エコー方式ではなく、専門医でなくても再現性が高いよう、「水平断面連続スキャン方式」を採用している。【結果】2015年1月から現在までで遠隔診断をしたのは7例である。房室中隔欠損症 2例、川崎病冠動脈瘤合併症例 1例、純型肺動脈閉鎖症 1例、心タンポナーデ 1例、僧帽弁逆流症 1例、右室型単心室 1例である。遠隔診断を行うことについては全例両親に口頭による同意をおこなった。純型肺動脈閉鎖症は重度肺動脈狭窄症と診断したが、それ以外では正確に診断し、搬送の必要性について判断することができた。【まとめ】一般小児科医にとっては正確に診断することよりも、心奇形を疑い、迅速に小児循環器医と情報を共有する必要があることも多い。誰もが簡単かつ迅速に使用できるという面では、Facetimeはその条件を満たしている。セキュリティー面での課題はあるが、iPhoneの基本アプリケーションでも診断には十分の解像度を持っていた。今後インフラの整備が急がれる。